運転資金・CCC計算機

売上債権・棚卸資産・仕入債務から CCC(現金化までの日数)必要運転資金 を算出します。「利益は出ているのに現金が足りない」の正体は、たいていこのCCCです。増収したときに追加でいくら資金が要るかも同時に試算します。

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CCC(キャッシュコンバージョンサイクル)とは

CCC(日)= 売上債権回転日数 + 棚卸資産回転日数 − 仕入債務回転日数

CCCは「仕入代金を払ってから、売上代金が現金で戻ってくるまでの日数」です。この日数のあいだ、会社は自分の資金で立て替え続けます。CCCが60日なら、約2か月分の資金を常に寝かせている状態です。

利益が出ていても現金が足りなくなる「黒字倒産」は、ほぼこの構造から起きます。損益計算書は売った時点で売上を計上しますが、現金が入るのは入金日だからです。

各回転日数の計算式

売上債権回転日数(DSO)= 売上債権 ÷ 年間売上高 × 365
棚卸資産回転日数(DIO)= 棚卸資産 ÷ 年間売上原価 × 365
仕入債務回転日数(DPO)= 仕入債務 ÷ 年間売上原価 × 365

棚卸資産と仕入債務の分母に売上原価を使うのは、どちらも原価ベースで計上される資産・負債だからです。売上高で割ると粗利の分だけ日数が短く出て、実態より楽観的になります。

必要運転資金と、増収時の落とし穴

必要運転資金 = 売上債権 + 棚卸資産 − 仕入債務

これが「事業を回すために常に寝かせておく必要がある現金」です。注意すべきは、売上が伸びると必要運転資金も比例して増える点。回転日数が変わらないまま売上が30%伸びれば、必要運転資金もおよそ30%増えます。増えた分は利益が出る前に先に出ていくため、成長期こそ資金がショートしやすくなります。

CCCを短くする3つの方向

  1. DSOを縮める:入金サイトの短縮交渉、前受金・着手金の導入、請求書発行を月末締めから都度発行へ。効果が最も直接的です
  2. DIOを縮める:過剰在庫の圧縮、発注ロットの見直し、死に筋の early cut。在庫回転率計算機で品目別の実態を確認できます
  3. DPOを延ばす:支払サイトの交渉。ただし取引先の資金繰りを圧迫するため、関係性とセットで判断する項目です
※ご注意:本ツールは入力値のみによる試算です。期末残高は季節変動の影響を受けるため、月次の平均残高で計算するとより実態に近づきます。また、ここでの必要運転資金は売上債権・棚卸資産・仕入債務のみを対象とした簡易式で、前渡金・前受金・未払費用などは含みません。実際の資金計画はキャッシュフロー予測で月次の入出金として組み、金融機関や税理士など専門家にご相談ください。

よくある質問

CCCは何日なら合格ですか?
業種によって適正値が大きく違うため、一律の合格ラインはありません。現金商売の飲食・小売はCCCがマイナス(客から先に現金をもらい、仕入代金は後払い)になることもあり、受注生産の製造業や建設業は100日を超えることも珍しくありません。重要なのは絶対値より自社の過去との比較と、その日数分の資金を手元に持てているかです。
CCCがマイナスになりました。おかしいですか?
おかしくありません。仕入代金を支払う前に売上代金が入ってくる状態で、資金繰りの観点では非常に有利です。飲食店・小売・サブスク前払いモデルなどで起こります。この場合、事業を拡大するほど手元現金が増える構造になります。
サービス業で在庫がない場合はどう入力しますか?
棚卸資産の欄を0または空欄にしてください。DIOは0日となり、CCCは「DSO − DPO」で計算されます。仕掛品(未請求の進行中案件)がある場合は、その原価相当額を棚卸資産として入れると実態に近づきます。
売上原価がわからない場合は?
損益計算書の「売上原価」または「当期製品製造原価」を使います。売上原価の区分がない場合は、売上に比例して発生する費用(仕入・外注費・材料費)の合計で代用してください。粗利率がわかっていれば「年間売上高 ×(1 − 粗利率)」でも概算できます。粗利率は粗利率・営業利益率分析で算出できます。
増収シミュレーションの前提は何ですか?
「各回転日数(DSO・DIO・DPO)が現在と変わらないまま、売上と原価が同じ率で伸びる」という前提です。実際には、新規取引先の入金サイトが長い、在庫を先に積む必要があるなどで必要資金がさらに増えることがあります。逆に前受金を取れる契約に変えられれば、増収しても資金負担は増えません。
必要運転資金はどう調達すればいいですか?
一般には、短期の運転資金は当座貸越・手形貸付などの短期借入で、設備投資は長期借入で対応するのが原則とされています(調達方法の選択は財務内容によって異なるため、取引金融機関や税理士にご相談ください)。売掛金の入金待ちが原因で一時的に資金が必要な場合、売掛債権を早期に現金化する手段もあります。返済計画の試算は借入返済シミュレーターをご利用ください。

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