比較の考え方(NPVベース)
単純な「購入額 vs リース月額×期間」の合計比較では、資金の時間価値が抜け落ちます。例えば、300万円を今出すのと、毎月6万円ずつ5年払うのでは、後者の方が「手元資金を運用できる期間」が長い。この差を「割引率(資本コスト)」で現在価値に換算して比較するのが本ツールのアプローチです。
計算式
購入NPV = 購入額 + Σ 維持費/(1+r)ᵗ − 残価/(1+r)ⁿ
リースNPV = Σ 月額×12/(1+r)ᵗ ※月払いは月次で割引
実質年利 = リース月額×期間 が購入額と等価になる割引率(IRR)
使い方
- 購入時価格:一括購入した場合の税抜代金
- リース月額:リース会社の見積書に記載の月額料金(税抜・保守込みなら維持費差額は0)
- リース期間:契約月数(5年 → 60ヶ月)
- 残価:購入した場合、リース期間経過後にいくらで売れるか(車両・機器の中古価格目安)
- 維持費差額:購入時のみ発生し、リース料に含まれない費用(保険・整備代等)の年額
- 割引率:資金コスト(借入金利 or 期待運用利回り)。中小企業目安 3〜5%、資金潤沢なら 1〜2%
判定の見方
- 差額 5%以内:財務的にはほぼ互角。他の要素(キャッシュ影響・オフバランス効果・保守込みの安心感)で判断
- 差額 5〜15%:明確な優位差あり。安い方を選ぶ合理性が高い
- 差額 15%超:どちらかが割高。特にリースの実質年利が10%超なら、融資を検討する方が有利
数字に出ない判断要素
リースが向く場面
- 陳腐化が早い(IT機器・複合機・医療機器)→ リース満了で最新機種にリプレースしやすい
- 初期資金を他の投資に回したい(設備投資より広告・人材採用が優先)
- 会計上のオフバランス化(BSに載せず費用処理)※新リース会計基準で範囲縮小中
- 保守・故障対応を丸ごと外部化したい
購入が向く場面
- 耐用年数が長く・陳腐化しにくい(車両・工作機械・不動産設備)
- 手元資金に余裕あり・借入金利より運用利回りが低い
- 設備を担保に融資枠を作りたい
- 減価償却で節税メリットを享受したい(利益が出ている企業)
※ご注意:本ツールは概算比較です。実際のリース料には金利・手数料・動産保険料・固定資産税相当額が含まれ、契約条件によって内訳が異なります。会計処理(オペレーティング/ファイナンスリース区分)・税務メリットも含めた最終判断は、税理士・リース会社の担当者にご確認ください。